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ー似非スポーツ評論家&音楽家が斜め上の目線で主にラグビーとBABYMETALを中心に、社会トピックを切り捨て御免ー

【WBC、ラグビー】躍進のイスラエル代表は殆ど米国代表?そんなの関係ね〜!スポーツにおける国代表とは何か、ラグビー日本代表と共に考えたい件

 

 開催国であり野球の母国、米国が遂に悲願の初優勝!おめでとうございます!

良い光景です。メジャーリーグに限らず、日本のNPBにも選手派遣に非協力であったり、野球における国代表の価値の醸成にはまだまだ時間が掛かるだろう中、選ばれた選手達は国の誇りを賭けて戦う。その気概が初回大会よりも俄然に増していると思います。それはここ2大会のプエルトリコやドミニカを見ても伝わります。

 

準決勝に残ったのは米国、プエルトリコ、日本、オランダ。前回大会優勝国のドミニカは2次リーグ敗退。同じく2次リーグで凌ぎを削っていたベネズエラも決して侮れない存在。1次リーグに至ってはプレミア12優勝国の韓国がまさかの敗退。ノックアウトステージの4強に行くのも一苦労というわけです。

 

また一歩競争力が上がったWBCで、その韓国を敗退に追い込んだ予想外の伏兵の存在も大きな話題となりました。

www.asahi.com

 

日本でも話題になりましたね。そう、イスラエル代表

 

え?イスラエルって野球盛んなの?野球はユーラシア大陸の西に行けば行くほど流行ってないイメージなんだけど・・・。

 

そう、実は全員ユダヤ系の米国人なんですね。なので全員メジャー経験者だったり、マイナーリーグの選手であったり。そりゃ韓国代表も負けますわ。まさかオランダまで1次リーグで負けるとは思いませんでしたがw

 

この事実は日本でも話題になりましたね。

 

「そんなの、イスラエル代表じゃなくて米国代表だろ。」

「卓球の中国人選手みたい。」

「国籍関係無かったら国代表戦の意味無くない?」

 

勿論否定的な意見ばかりでなく、そもそもスポーツにおける国代表を国籍で区別するのは一つの尺度でしかない、国境が無くなりつつある現代でアスリートがどの国の代表で戦うか、選ぶ自由があっても良いはずだ。という趣旨の意見もありました。

 

この件はですね、ラグビー日本代表でもしょっちゅう話題になるテーマと同じ問題でしてね・・・。2015年のW杯でも話題になりましたね。

この問題、島国で(肌の色では)長らく単一民族で構成されてきた日本人にとってはどうしても違和感が拭えない問題のようです。

 

ラグビーW杯が2019年、ここ日本で開催されます。このW杯が欧州、アフリカ、オセアニア以外で開催されるのは初であり、開催国として日本という国が世界から注目されます。開催国である以上、この問題は必ず乗り越えなければならないのです。理由は、

 

2019年の日本代表はこれまで以上に多様な人種が揃う、多国籍多人種チームになる可能性があるからです。

その際に、

 

「こんなに外国人がいたら日本代表じゃない。応援出来ない。」

 

なんて事になってはならないのです。

 

では、何故今回のような、「米国人なのにイスラエル代表?」問題が起こってしまうのでしょうか。それは、そもそもの国代表の定義の認識が違うからです。

 

⇧のツイッターで原田さんが指摘しているように、恐らく我々日本人が一般的に認識している国代表チームは「国籍主義」。つまり、国籍が当該国かどうかという認識だと思います。現に、五輪は原則国籍主義ですし、多くの競技も国代表は国籍が条件になります。

 

ところが、競技における国代表チームにおいて「国籍主義」を取らない競技があります。それが、WBCにおける野球とラグビーです。WBCはまだ歴史が浅いので明確な理念は無いかと思いますが、ラグビーにおいてはこれを「所属主義」、もしくは「所属協会主義」と呼びます。つまり、国籍は条件にはならないのです。これがラグビーの国代表に外国人が多い理由です。

 

条件詳細は端折りますが、ラグビーの場合は

①親族の出身国

②自身の国籍

③当該国への3年居住

のいずれか一つでも満たせばでその国の代表になれます。外国人が代表になる場合は特に③のクリアで実現する場合が多いです。

 

「そんな緩い条件で代表になれたら国代表としての意味が無いのでは?」

 

というのが日本人の多くが占める印象だと思います。それは先ほど述べた通り、国代表=その国の人という認識が強いからですね。

 

しかし、実はその認識は表向きなもので、潜在的に存在しているもう一つの認識があります。恐らく日本人の中ではその事に気づいていないで、日本人と外国人を区別している事でしょう。

 

ラグビーに詳しい方はお分かりだと思いますが、潜在的に存在しているもう一つの認識とは、人種による区別です。はっきり言ってしまえば皆気づかずに人種差別していると言っても差支えないかも知れません。

 

これは日本特有の問題かも知れません。怖いのは、本当は「人種の問題」なのに「国籍の問題」として誤認識していて、問題の本質に気付いてない恐れが高いという事です。実は問題の本質は国籍ではないという事ですね。

 

今回のイスラエル代表も、「国籍がイスラエルだったら」納得出来たんでしょうか。米国は二重国籍が認められているので、イスラエル国籍を持つ事は可能です。そうなるとこんな文句が聞こえて来るやも知れません。

 

「米国で育って米国野球で育ってるのにイスラエル代表かよ。本国の選手で組めよ。」

 

と来るのではないでしょうか。これ、結局国に対する個人の固定観念であり、ルール上の国代表の定義と外れているだけなんですね。そうなると、国籍は問題では無いという事です。

 

ラグビーになると更に顕著です。昔からW杯前になるとこの手の「外国人問題」とやらが話題になります。

 

「日本代表のうち外国人は◯人」

「外国人の力に頼って何が日本代表だ」

「潔く日本人だけで代表を編成しろ」

 

こんな事を、一般人だけでなく身内のはずのラグビーファンにまで言われていたりするのです。

幸いにも、W杯2015のビッグヒットによりその声は和らぎました。勝ち始めた途端、

 

「日本の為に戦ってくれてありがと〜!!*(^o^)/*」

 

などという賛辞が飛び、調子良すぎいいい!と何度思った事かwやはり全ては勝つという結果を導く事でネガティブイメージがポジティブイメージに転換したという事ですね。

それでも、潜在的にな疑問は根強く残っていると思います。カーリング女子代表が世界選手権で初の準優勝の快挙を成し遂げた際、こんな意見を目にしました。

 

「凄い快挙なのに、もっと取り上げられるべき。ラグビー日本代表なんて外国人の力を借りて予選リーグ突破もしていないのに、純粋な日本人だけで成し遂げたこちらの方が凄い!!」

 

...(/ _ ; )

 

スポーツ評論家(自称)としては色々突っ込みどころはあるのですが、ここでは割愛しますw

W杯を2019年にここ日本に迎える以上、この問題は隠すのではなくきちんと正面から立ち向かわなければならないでしょう。つまり、根底にあるのは、

 

「日本人純血」論ですね。

 

つまりは、日本人のDNAだけで潔く戦えと。ラグビーの強い国の人種を使うのは卑怯だと。

それでは日本人のDNAって何なんですかという、にっちもさっちもいかない話になるわけですね。日本人て純粋な単一人種ですか?完全モンゴロイド?人類の歴史上、日本人にもポリネシアのDNAはあると言われてますよ。ポリネシアとは、ラグビーの強い人種で有名なトンガやサモアの人達です。

 

前主将のリーチ・マイケルは日本国籍を持っているので日本人です。でも彼を見たら「日本代表?」と違和感を感じる人もいるかも知れません。何で?それは結局見た目、つまり肌の色で区別しているだけですね。

 

それはつまり、長らく日本は移民を受け入れていない国なので、肌の色が違う人に潜在的な違和感を感じてしまうのかも知れません。しかし、ルールで認められている上、その人は日本代表なのです。純血の日本人じゃないと応援出来ないという人はそれこそ、

 

ケンブリッジ飛鳥は純粋な日本人ではありませんがダメなんでしょうか。

バレーボール日本代表の宮部藍梨も肌の色は黒いですがダメなんでしょうか。

ダルビッシュもお父さんイラン人です。

オコエは(略

 

と、日本代表とは何か、その明確な線引きに日本人純血なんてもう古い時代になっているのですね。

 

彼らは日本人の血が入っているから・・・、とか言いだしたらもうそんな小さな事にこだわって応援するしないを決める時点で人種差別も甚だしいという事になります。

 

ラグビーはその歴史上、移民によって母国の英国からもたらされた国々が多いので、国籍ではなく、その国の所属で国代表を決めるという歴史から今の理念が形成されたと言われています。現に人種やDNAで区別するなら、NZや豪州の代表は殆ど英国人やトンガ人、先住民のマオリ、またはその混血の方々ばかりです。

 

つまりは、ラグビーにおいて日本人が問題にしている外国人問題というのは、日本でだけ問題になっています。海外は移民が当たり前に行われているからですね。

 

結論としては、日本人の考える国代表というのは強い固定観念で固められたもので、国籍も人種も本来は関係ないものです。国籍は国の秩序や社会制度上作られたもので、本来スポーツがその制約を受けるべきものではありません。選手は選手としての国代表を選ぶ自由があって然るべきだと思います。それを実現させているのが野球のWBCラグビーですね。

 

ラグビーW杯2019で「日本代表」を一丸になって応援する風土を作り、保護主義ではないグローバルスポーツ国家としての日本を示す為に、日本人と日本代表について今一度、きちんと考えなければならないなと深く感じた次第です。

 


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